
院長:佐藤お気軽にご相談ください!

院長:佐藤お気軽にご相談ください!
「ダイエットのために何か運動を始めたい」と思ったとき、最初に頭に浮かぶのはウォーキングやジョギングではないでしょうか。


「有酸素運動が体脂肪を燃やすのに効果的だと聞いたけれど、何分やればいいの?」「週に何回すれば結果が出るの?」そんな疑問を持ちながら、なかなか一歩を踏み出せずにいる方も多いと思います。
私は柔道整復師として30年以上にわたり、延べ20万人以上の方の身体に向き合ってきました。その中で、「運動を始めたのに思うように痩せない」「頑張っているのに体型が変わらない」と悩む方をたくさん見てきました。実は、やり方を少し見直すだけで、結果が大きく変わることがあるんです。
今日は、有酸素運動とダイエットの関係について、身体の専門家として正しい情報をお伝えしたいと思います。


有酸素運動は正しく取り組めばとても効果的ですが、「ただ動けばいい」という思い込みが結果を遠ざけていることが意外と多い。身体の仕組みを知ったうえで取り組んでほしい
有酸素運動がダイエットに効果的だといわれる理由は、脂肪をエネルギー源として使う身体の仕組みにあります。ウォーキングやジョギング、水泳など、比較的長い時間をかけて継続できる運動を行うと、体内では酸素を使いながら脂肪を分解してエネルギーをつくり出します。この仕組みこそが、「有酸素運動で体脂肪が減る」といわれる科学的な根拠です。
「脂肪が燃え始めるのは20分後から」という話を聞いたことがある方も多いかもしれません。これは完全な誤解とはいえませんが、厳密には少し違います。脂肪はほぼ運動開始直後から燃え始めています。ただし、最初のうちは糖質(グリコーゲン)が主なエネルギー源として使われるため、脂肪の燃焼比率が高くなるのは確かに時間が経ってからになります。
つまり、20分以上継続することで脂肪をより効率よくエネルギーとして使える状態になるというのが正確な表現です。「20分以下では意味がない」ではなく「続けるほど脂肪燃焼の効率が上がる」と理解しておきましょう。
「きつい運動ほど痩せる」と思っていませんか?実は、運動の強度が高くなりすぎると、身体は脂肪よりも糖質を優先的にエネルギー源として使うようになります。息が切れて会話もできないほどの運動は、脂肪燃焼という意味では必ずしも最善ではないのです。
理想的なのは、「少し息がはずむけれど、会話はできる」程度の強度です。専門的には最大心拍数の50〜65%程度が脂肪燃焼に適した運動強度とされています。運動中に無理をしすぎず、心地よく続けられるペースを保つことがポイントです。
有酸素運動でダイエットを目指すなら、「どのくらいやればいいのか」という具体的な目安は気になるところですよね。実は、世界保健機関(WHO)や各国の運動ガイドラインでも、成人に対して一定の推奨量が示されています。闇雲に頑張るのではなく、目安を知って計画的に取り組むことが継続への近道です。
1回あたりの運動時間は、30分程度を目安にするとよいでしょう。前述のとおり、20分を超えると脂肪燃焼の効率が高まるため、それを少し上回る30分というのが実践しやすく効果も期待できる時間です。もちろん最初から30分が難しければ、10分×3回のように分割しても構いません。
大切なのは「まとめてやらなければいけない」という思い込みを手放すことです。朝10分のウォーキング、昼休みに10分、夕方にまた10分、という形でも身体への効果は積み重なります。
頻度については、週3〜5回を目安に取り組むと継続的な効果が期待できます。週1〜2回でも運動習慣として意味はありますが、体重や体脂肪に変化を感じるには少し時間がかかります。逆に毎日行うと身体が回復する時間が取れず、疲労が蓄積しやすくなるため、適度な休息日を設けることも重要です。
週の運動スケジュールのイメージとして、下のような組み合わせが参考になります。
| 曜日 | 内容 |
|---|---|
| 月曜日 | ウォーキング30分 |
| 火曜日 | 休息 |
| 水曜日 | 軽いジョギング30分 |
| 木曜日 | 休息 |
| 金曜日 | ウォーキング30分 |
| 土曜日 | サイクリングや水泳など30分 |
| 日曜日 | 休息 |
あくまでも一例ですが、週3〜4回のペースで無理なく継続できる形を自分なりに設計してみてください。
「ジムに行く時間もお金もない」「雨の日は外に出たくない」という方には、自宅でできる有酸素運動が強い味方になります。器具がなくても、狭い部屋でも取り組める運動は意外とたくさんあります。マンション住まいで階下への音が気になるという方にも向いた方法がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
自宅でできる有酸素運動として代表的なものをご紹介します。どれもスペースをほとんど必要とせず、運動習慣のない方でも取り組みやすいものばかりです。
大切なのは「完璧にやろう」と気張りすぎないこと。最初は10〜15分でも十分です。慣れてきたら少しずつ時間を伸ばしていきましょう。
「有酸素運動だけでいいのか、それとも筋トレも必要なのか」という疑問もよく耳にします。結論からいえば、両方を組み合わせることでダイエットの効果はより高まります。ここでは、その理由と取り組み方の順番についてお伝えします。
筋トレによって筋肉量が増えると、何もしていないときに消費するエネルギー量(基礎代謝)が上がります。基礎代謝が高い身体は、日常生活の中でより多くのカロリーを消費できるため、痩せやすい体質に近づきます。有酸素運動が「今この瞬間の脂肪を燃やす」のに対し、筋トレは「痩せやすい身体をつくる」という役割を果たします。
同じ日に両方行う場合、一般的には筋トレを先に行ってから有酸素運動をするのが効率的とされています。筋トレによってグリコーゲン(糖質エネルギー)を先に消費しておくことで、その後の有酸素運動で脂肪がより使われやすくなるためです。「有酸素→筋トレ」の順でも身体への害はありませんが、体脂肪を減らしたいという目的においては順番を意識してみてください。
長年にわたって多くの方の身体と向き合ってきた中で、「一生懸命やっているのになぜか痩せない」という方に共通するパターンがあることに気づきました。思い当たる点がないか、ぜひ確認してみてください。
「運動したからご褒美に食べてもいいかな」という心理は、誰にでも生まれます。しかし、これが最大の落とし穴です。30分のウォーキングで消費できるカロリーはおよそ100〜150kcal程度。おにぎり1個分にも満たないことがほとんどです。運動で消費した以上を食事で取り戻してしまっては、当然ながら体重は変わりません。
「やる気があるうちに毎日やろう」という気持ちはとても大切です。しかし、身体が回復する時間を与えないまま運動を続けると、疲労が蓄積し、やがて関節や筋肉に痛みが出てくることがあります。私のところへ来院される患者さんの中にも、「ダイエット目的で急に運動を始めて膝や腰を痛めてしまった」という方が少なくありません。休息日を設けることは怠慢ではなく、回復のための積極的な行動です。
体重や体型の変化が現れ始めるのは、少なくとも3〜4週間以上継続してからというのが一般的です。1〜2週間で「効果がない」と判断して諦めてしまう方が非常に多いのですが、身体の変化にはある程度の時間が必要です。体重の数字だけに一喜一憂せず、睡眠の質が上がった、疲れにくくなったといった身体の内側からの変化にも目を向けてみてください。
「運動を始めようと思っても膝や腰が痛くてできない」という方もいらっしゃいます。これは決して珍しいことではありません。特に40代以降は、身体のどこかに慢性的な痛みや違和感を抱えたまま生活している方が増えてきます。痛みがあると身体を動かすことへの恐怖や不安が生まれ、運動習慣をつくることがどんどん難しくなります。
「始めること」よりも「続けること」の方がはるかに難しいのが運動習慣です。何年もの間、患者さんと向き合ってきた経験から、続けやすくするための工夫もお伝えしておきたいと思います。
「3ヶ月で5kg痩せる」という大きな目標よりも、「今週は3回、30分のウォーキングをする」という小さな目標の方が、達成感を積み重ねやすく継続につながります。人は成功体験を繰り返すことで、習慣が自然と身についていくものです。最初は「少し物足りないかな」と感じるくらいのペースから始めることが、長続きの秘訣です。
体重だけでなく、歩いた時間や距離、その日の体調などを簡単にメモしておくと、振り返ったときに「これだけ続けられた」という事実が自信につながります。スマートフォンの健康アプリを活用するのも効果的です。数字の変化だけでなく「身体が動かしやすくなった」「眠りが深くなった」といった感覚的な変化も記録しておくと、モチベーションの維持に役立ちます。
人間は社会的なつながりの中で行動するほど、継続しやすいという研究もあります。友人や家族と一緒にウォーキングをする、オンラインのコミュニティに参加するなど、「一人でやる」という制約を外してみることも大切です。誰かに話したり報告したりするだけで、続けるための責任感が生まれます。
有酸素運動は、やり方を正しく理解して取り組めば、体脂肪を減らすうえでとても効果的な手段です。大切なのは、「強度」「時間」「頻度」のバランスを意識しながら、無理なく続けられるペースで習慣化していくことです。
そして、運動を続けるための土台として、身体に痛みや不調がないことも非常に重要です。